絶叫学級

2014年11月7日 読書
生徒のKちゃんが今はまっているらしく、
「先生読んでよ!」
と貸してくれました。ので、ケンケンを送り出して虚脱したあと今朝読了。

絶叫学級 ルール違反の罪と罰編  いしかわえみ原作・絵 桑野和明・著



少女雑誌に連載されている漫画をノベライズしたものらしいです。
正直ちょっと馬鹿にしていました。すいません謝ります。これは売れる。

思ったよりもずっときっちりあざとくまとまった内容でした。わかりやすい!
こういうのが小学校高学年の間で流行っているのだね。
いい勉強になります。
友達関係、面倒なペットの世話、ダイエット、お片付け
誰の心の中にもある身近な材料をうまいこと使っています。どの話も普通の愚痴程度のわずらわしさをきっかけに、ちょっとした引き鉄でどんどんエスカレートしていく主人公少女たちの精神的崩壊ぶりがオソロシイ。
わあ怖い。

でも、まあ、読み本なのでこれで済むのはそれでいいのですが
作品としてもう一歩踏み込んだものを読んでほしいと思ってしまうあたり、
年取って嫌なおばはんと化しているな、と自覚させられました。

こんなことをおろそかにしていると、こんな怖い目に遭いかねないよ

というメッセージはいいんだけれど、ありふれた女の子、という設定の主人公たちの軽さが少し気になった。好きだよね、女の子って、似たような境遇の子が破滅していく話って。

がっかりした些細なことの詳細
「さすがに女の子から告白したくないよね」
しろよ。どんどんしなさいよ。


細くて華奢な子がモテる

そんなことはない!


片付けの苦手な子が公共の施設にばんばんゴミを捨てる

いや片付け苦手なのと、巷にゴミ捨てする行為は一緒じゃないよ。

どれも難癖レベルなので感想として的を外しているのは自覚しています。はい。

諸々の題材の主人公たちが、こうも簡単に誘惑の罠に落ち込むのは何故なのか、その原因を考えて読むことができればいいなと思います。



歯を食いしばって逆境を跳ね返し、他を押しのけてでも高みをめざしテッペンを獲る!!!!
みたいな女主人公が活躍する話が女子の間で大流行する日は果たして来るんだろうか。

そろそろ来てほしい。

そろそろ来てもらわないと困る気がします。


ちなみに、交換条件で私からもKちゃんに一冊押し付けました。
クレヨン王国シリーズワタシ的傑作「七つの森」 福永令三著

千加と正広が好きなんだ。
晶太郎はかっこよすぎる。
ねこ犬の孤独と金魚熊の威厳は反則技。

一番泣けるのは「パトロール隊長」だけど、・・・水太を育てるのはなんて題名だったろう。
Kちゃんは心抉られてくれるかなあ。
絶叫教室読んだあと、クレヨン王国を読み返すと、子供が今よりずっと呑気で守られていた時代だったんじゃなかろうか、と悲しくなります。

二十何章を費やして、やっと、やっと船出の日を見ました。
出航するまでに何章かかっているのか、流石、文学作品・・。
忘れていたな・・この感じ・・・。
でも、主人公イシュマエル君も結構なキャラクターなんだがすっかり霞んでしまうくらいの錚々たる脇役達にどきどきします。
ようやくスターバック出てきましたよいいおとこだ!
で、いまだにエイバフ船長名前だけしか出てこないです。
しかも、可愛くも恐ろしく、かっこよくて誇らしいクィークェグに死亡宣告が早くも出ていて打ちひしがれたところ、待ちに待って出てきたスターバックは、キャラクター紹介というべき章にいきなり「この人の最期は痛ましかったよ」的な描写があり、ようするに、あれだ、これ、全員死ぬんだね!
モービーディックは赤カブトなんだ・・・・。
高橋よしひろはたぶん白鯨読んでるんだ・・・。

今年読んで面白かった本
風が強く吹いている
クラバート
音楽家の社会史


少ないです。
音楽家の社会史(西原稔)はものすごくおもしろかったです。
もうさいこう。
突っ込みどころ満載でひひひひ不気味に笑いながら読みました。
リストを見直した。


読みたい本は
近代の詩集を何冊かと
ずーっと途中でほったらかしになっている白洲正子さんの西行
寂聴さんの源氏物語の続き(須磨から放置)

あと、上記の本が面白かったので西原さんの本をどんどん読みたい。
ちょうど書庫整理の時期なので、来月になったらちょくちょく図書館行きたいです。
でもなんか読める気しないな
図画工作の恒例の宿題もあるしな
(それよりも大掃除がんばれ)

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