ゴールデンウイークどこにも行かなかったので幼稚園の先生に柔らかく突っ込まれたけど、我が家、否我が一族としては今日が今年のメイン旅行。
祖母の米寿祝いで三重県は伊勢志摩へレッツバカンスなのです。
目玉はピッカピカの近鉄特急しまかぜ。
つい先日タイムリーに、ほこたてでフォーカスされていたのでわくわくいっぱいです。
家の最寄駅で電車を待つ間、ケンケンはもう、「しまかぜしまかぜー♪」とそわそわしていました。
「ケンケンこの駅にはしまかぜ来ないよ」
と言ったとき彼は笑顔のまま固まったよ。
「しばらく、しまかぜじゃない電車に乗って、しまかぜが来る駅まで行くんだよ」
「・・・・・・？」
そのあといろいろ説明したけど良くわからないようでした。
今朝起きたの何時だと思う。
五時だよ。
お母さんは７時に起きるつもりだったんだよ。
土曜日くらい寝かせてくれー。
祖母のお祝いに駆けつけるのはその娘三人とその家族、と成人した孫たちの家族。総勢実に１９人。なんと、一人も欠けずに参加者全員そろった。ここ２０年なかった揃い踏み。つい先月チケットだのなんだのと殆ど全ての手配をしてくれたちいおいちゃんは復活して駅まで皆を迎えに来てくれました。
うっほう。
全員でかわりばんこにハグしたよ。
こんなにわくわくするのは久しぶりです。

松山空港に降り立ったとき、私もヨーさんも体が斜めになっていた。
渋滞高速道路の長時間運転の疲労を回避するために大枚はたいて買った航空券だったが。
なんか

疲れた


なんだこの体の消耗。睡眠不足だからか？


機内はなかなか快適でしたよ。
いいお天気でジオラマみたいな日本列島の一部を窓から眺めるのは気分が良かった。四国が眼下に見えたとき
　
ああ

人間って、少しでも平らなところがあれば住み着いちゃうんだなあ


って思いました。


急な山と水の無いところは緑で覆われて、それ以外を埋めるように密集する集落。小学校の理科で習った三角形を形成するいくつか
逞しいな。ひとよ。

海の色が違いました。
日の光を反射してきらきら光る青が目映かった。

とこのようにフライト中は別に疲れる要素なんかまるで無かったのに、リムジンバスに乗り込む頃にどーんと体が重くなる。
ケンケンひとり飛行機が飛び立つやいなや（バナナを完食するやいなや）曝睡したせいか元気で、「ばしゅばしゅー！！うけゃうきゃー！」とうきうきぴょんぴょんしている。「とんねゆー！！ぱとかー！」と何かあるたびに私とヨーさんの顔を目を丸くしたままで念を押すように見比べる。
はしゃいでるなあ。

「お父さんたちどうしてるだろうね？」
「大阪を無事通過できたかなあ？」
と混雑に見舞われているだろう車組を心配していたらメールが。

　　あと十分ほどで到着　駅のまえで待っていてください

・・・・・・・・・・！！！！！

　大枚はたいたのにほぼ同時到着！

「千円に負けた・・・・。」

ヨーさんの呟きはウキウキケンケンには聞こえなかったでしょうよ。うに。

ケンケンがあるくーの！
と言ったのでベビカーに荷物を載せてちょこちょこ歩いた。
ずっと乗り物が続くから、体を動かせるなら動かしたほうがいい。
ケンケンひこうきに乗るんだぞー？
と言うが、いこうきーふーん？と実感がないかんじ。
車と電車は本物をたくさん見ているから好きなのかな？
時間があるから、とのんびり行ったら、既に荷物預けのゲートは長蛇の列。
ヨーさんに並んでもらって、はぐれるといけないのですぐ目の前のお土産屋さんでおもちゃの飛行機や自動車の模型コーナで遊んだ。
これがちょっと失敗だったかもしれない。

もうケンケンそこから動かない。

ヨーさんが来たので嫌がるケンケンを無理やり脇に抱えてその場を離脱したけど、ごうごう泣いて喚いて泣き止まず。
どんな反応をするかなあとけっこう私は楽しみにしていたのだが、飛行機の離発着の様子など眼中に無く
「ヴおーぼちゃー！！！！あしょぶのーううううううべーえええいい！！」
とずーっとなきっぱなし。
・・・・。
本物より模型のほうが好きか。そうか。がっくり。
ヨーさんもせかせかと歩くので、ちょっと思ったのと違った空港でした。
ほんとスルー。
乗るだけ。
早々に滑走地点まで行くバスに乗り込みゴウ。
旅客飛行機はジェット機しかないのだと思っていた私らの前にあったのはプロペラ機。
「ちっちゃ！」
泣き疲れたケンケンをシートに沈ませて、家から持ってきたバナナを食べた。
ささやかな朝食。
あー。
空弁ー・・・・。
さらばセントレアー。

６時発の船に乗る。
４時に起きる。
ケンケンはぐっすり夢の中だ。ごめんごめんと唱えながら無理やりパジャマを着替えさせると案の定抗議の泣きじゃくり。大人でも嫌だよごめんよう。
真っ暗な未明にケンケン不本意なドライブ。
つい昨日も雨だった。雨というより嵐。どうやら今日一日は穏やかになりそうでよかった。気温は三度。日中の松山の予想気温は２０度。
・・・なんだその気温差。
ちょっと大げさな気もしたけど、ダウンジャケットを着こんで出た。
船乗り場にはすでにたくさんお客さんが居た。仕事で出るのかネクタイを締めた一団や夫婦連れ家族連れ一人旅。すっかり冬装束に身を包んでいるのは少数で、中には半袖一枚の元気な兄ちゃんも居た。
いいんだ風邪をひいてもつまらないから、防寒はしっかりしなくてはね。
新婚旅行もここの船が出発地点だった。
懐かしいな。
乗船の時にはずいぶんと明るくなっていた。
水平線に金色の筋がぱっと光ったと思うと、ぐんぐんと太陽があらわれた。
なかなかのご来光。幸先は良さそう。
エンジンが入って船が震える。いつもと違う雰囲気にのまれてぎこちなかったケンケンの表情がやっと動いた。
おーふーねっおーふーね！
海鵜が海面すれすれを飛んでいる。
スクリューで巻き起こった泡にケンケンは大喜び。
「あわあわー！」
よかったね、飛行機心配ないね。
ないない、ええ天気や。
喜ぶ息子に漸く夫婦も会話をしだす。
空港では一時間強の猶予がある。空弁買いたいな。限定のお菓子とか買えたらいいな。

打ち切り感満載

三月に旅行に行ってまいりました。
四国です。香川です。坂の上の雲です。
もとはといえば、父が四国遍路に挑戦していて、今年の冬休みに参拝し損ねた何番目かのお寺を春休みに行きたいと言ったのが発端。
父は母を誘ったのだ。
「おまえも一緒に行かへんか？」
母は父よりも子供らと一緒に行きたいのだ。
どうせなら全員でわいわい行きたいのだ。
・・・旅行っていうものは人数が増えるとそれなりに疲れるものなのだが。
姉家族は諸事情で行けず母をがっかりさせたが、私たちファミリは承知した。
話が決まったのは去年の年末のことである。

チャリティーコンサートの本番が三月はじめだったのでそっちにかかりっきりですっかり忘れていた。
母も三月はじめにオペラのオーケストラに乗ることになっていたので忘れていたらしい。実に二日前に慌てて荷造り開始。
ヨーさんと私だけならお互いのナップサックを背負うだけでお終いなのにケンケンが居るだけで、あれもこれも詰めていたら大変な大荷物になってしまった。
渋滞を恐れてケンケンファミリは飛行機で松山空港へ飛ぶ。
実家組は父の運転で陸路を橋渡り。
現地集合なのだ。
目指すは道後温泉だ。わーお。
一週間前の天気予報は雨雨雨！
飛行機飛ぶかしら。その前に、空港まで海を渡る。船が出るかしら？
寒くないかしら？暑くないかしら？
いろいろと心配です。